課題:AIツールが散在し、全体像を誰も把握できていない
従業員数1,200名の総合商社C社の人事部では、過去2年間でさまざまなAIツールが導入されていました。しかし、各担当者が個別に作ったツールやプロンプトが散在し、部門全体として「何がどこにあり、何が動いていて、いくらかかっているのか」を誰も把握できない状態になっていました。
「AI活用を推進した結果、気づいたら5つも6つもツールがバラバラに存在していました。経営層から『AI活用の成果を報告して』と言われても、そもそも何がどうなっているのかわからない。恥ずかしい話ですが、使われていないのに月額費用だけ払い続けているものもあるかもしれません」
— C社 人事部長
診断:5つのAIツールの状態を可視化
ヒアリングとツール調査を通じて、人事部に存在するAIツール・プロンプトを全件洗い出しました。
棚卸し結果:人事部のAI資産マップ
1. スカウト文面生成プロンプト(ChatGPT)
精度低下
2. 応募者スクリーニングツール(Claude Code製)
停止中
3. 面接日程調整Bot(Zapier + ChatGPT)
稼働中
4. 求人票生成プロンプト(ChatGPT)
未使用・放置
5. 評価レポート要約ツール(個人契約API)
非効率運用
施策:廃止・修復・最適化の仕分けと実行
棚卸し結果をもとに、各ツールに対して以下の判断と対応を行いました。
- ツール1(スカウト文面生成) → プロンプト最適化を実施。出力精度を改善
- ツール2(応募者スクリーニング) → APIキー再設定とコード修正で復旧。ドキュメント整備
- ツール3(面接日程調整Bot) → 稼働中のため、セキュリティチェックのみ実施
- ツール4(求人票生成) → 半年以上未使用のため廃止を推奨。月額費用を停止
- ツール5(評価レポート要約) → 個人契約APIを法人契約に切り替え。コスト最適化
加えて、以下の組織的な仕組みも構築しました。
- AI資産管理台帳の作成(ツール名・担当者・状態・月額費用・更新日を一元管理)
- 新規AIツール導入時のレビューチェックリストを策定
- 四半期ごとのAI資産レビュー会議の運用フローを設計
AI資産の棚卸しは「今あるものを把握する」だけでなく、「廃止すべきもの」を見極めることも重要です。使われていないツールの月額費用は、見えないコストとして積み上がり続けます。
成果
改善結果サマリー
AI関連の月額コスト
¥85,000 → ¥51,000(40%削減)
稼働ツール数
5 → 4(不要ツール1件廃止)
停止・不具合ツール
2件 → 0件(全て復旧)
棚卸し〜完了期間
3週間
管理体制
属人化 → 管理台帳 + 定期レビュー体制
お客様の声
「棚卸しの結果を見て正直驚きました。使っていないツールに毎月お金を払い続けていたことも、止まったまま放置されていたツールがあることも把握できていなかった。今回整理してもらったおかげで、経営層にも初めて『AI活用の現状と成果』を数字で報告できました。管理台帳とレビュー体制も作ってもらったので、今後は同じ問題が起きないと思います」
— C社 人事部長